2006年07月15日

Hula Jazz CD

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6月28日にAVEXからHULA JAZZと言う3枚のCDシリーズが発売されました。いろんな名曲をハワイJAZZスタイルで演奏し、耳になじみやすいコレクションです。
一枚目は日本の曲のカバー、2枚目は80’Sの曲のカバー、3枚目はハワイの曲をカバーしています。ライナーノーツは僕が書いたので読んでくださいね。

HULA JAZZ

 太平洋の中央に位置するハワイは、すべてのものが風にのってやってくる。ハワイアンと最初に呼ばれた者達はカヌーで来たが、そのころのカヌーはパドルで漕ぐものではなく、ヨットを連想させるような大きな帆のあるものだった。きっと彼らは風に誘われるようにして、ハワイにたどりついたに違いない。その後もいろんな人種の者達、さまざまな商品、食料、アイデアなどがハワイにやってきたが、すべては風にのってきたといっても言い過ぎではない。

 トレード・ウインドという言葉がある。本来は船を運んできた“赤道に向かって吹く風”を指すが、かつてはそのトレード・ウインドがすべてのものをハワイに運んできていた。今はそんな船の貿易はないが、言葉だけは生きている。ほかの国から届けられるものをそう呼んでいる。

 音楽も同様である。ジャズもトレード・ウインドにのってハワイに届き、現在でもホテルなどで演奏されている。ライル・リッツというウクレレ・プレーヤーは、もともとロスのスタジオ・ミュージシャンだった。ビーチボーイズやレイ・チャールズなど、60年代のヒット曲を作っていたミュージシャンのひとりだ。彼は50年代のある日、ウクレレで演奏したジャズのレコードを2枚出した。アメリカ本土では売れたが、すぐ忘れられてしまった。しかし、彼こそがハワイにおけるウクレレの可能性を広げることになった立役者だ。彼はこのレコードをきっかけにハワイのライブによく呼ばれるようになり、結果的には引っ越すことになる。そして、ハワイに住むウクレレ・プレーヤー達とも組むようになり、ハワイの音楽シーンに非常に大きな影響を及ぼした。ジャズとハワイアンのミックスというジャンルを築いたのが彼だ。

 そんな流れを組んだハワイ独特のテイストを、集約したのがこの3枚のCDだろう。1枚目は日本の曲のカバー、2枚目はロックの名曲のカバーだが、これらもトレード・ウインドにのってきた音楽である。そして3枚目では今のハワイの名曲をカバーしている。ヴォーカルのクリスティー・チングをはじめ、演奏もハワイで注目されているプレーヤーばかりを揃えているだけに、この3枚は現在のハワイの音楽そのものといっていいだろう。

 今でこそトレード・ウインドにのって船はやってこないが、トレード・ウインドで届けられたウクレレとジャズの風、ハワイアンとジャズの風は、今日も島のなかで吹き続けている。ハワイというフィルターにかけられたジャズは、もうすでにこの島のものになっている。

投稿者 George : 15:46 | コメント (0) | トラックバック (0)

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